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遺言書作成のポイント①

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今回は「遺言書作成のポイント」についてお伝えします。

 

近年、相続人から法定相続分や遺留分などの権利を主張するケースが増えています。

家庭裁判所における遺産分割についての新受件数も平成6年度は9,868件だったのが、平成26年度は15,261件と約1.5倍に増加しています。

この統計からも法定相続人同士の話合いによりスムーズに遺産を分けることが困難になりつつあることが分かります。

「争族」はもはや他人事ではなく、残される相続人のためにも遺言について真剣に検討する必要があります。

今回は、自筆証書遺言の作成ポイントについてお話ししていきます。

 

〇自筆証書遺言

(1)作成ポイント

遺言者が自分で書いたものを自筆証書遺言といいます。

法的に有効となるためには、

①日付の記載

②遺言者の氏名の記載

③印鑑の押印

④自筆で書く事

の4つの要件を全て満たすことが必要です。

複数の遺言書がある場合には、日付が最も新しい遺言書が有効となりますので、日付は具体的に記載する必要があり、「平成29年8月吉日」のように日付が特定できないものは無効となります。

また、④自筆で書くというのは、全文を自筆で書く必要がありますので、名前だけ自署し、本文はパソコンで作成された遺言は無効となります。

 

自筆証書遺言作成のポイント

 

 

(2)自筆証書遺言の訂正の仕方

自筆証書遺言を訂正(書き間違い、文字の追加や削除)する場合、訂正方法が民法によって次のように厳格に決められています。

①間違った箇所を二重線で消し、その近くに正しい文言を記載する。

②訂正した部分に訂正印を押す。

③欄外の空白部分に「○行目、○字削除、○字加入」し、署名する。

 

 

 自筆証書遺言の訂正

 

上記のような訂正がされていない場合は、訂正の効力が生じません。手間はかかりますが、可能な限り新しく書き直しをされることをおすすめします。

 

以上のように自筆証書遺言の作成は、作成費用が要らず、簡単にできる反面、要件を欠いている場合は、法的に無効となる危険性があります。

遺言内容を確実に実行されたい場合は、作成した自筆証書遺言を専門家に見てもらうなど、安全性の高い公正証書遺言にされることをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

 

この記事は平成29年8月23日時点の税法に基づいて掲載しております。

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